一進一退の交渉の結果

I様よりお預かりしていた五反田駅3分、最上階角部屋の投資用ワンルームマンション。地面師詐欺で有名となった元海喜館の目黒川を挟んで駅側にあるかなりの好立地物件。通常投資用ワンルームマンションの築浅物件は再販する予定の買取再販の不動産会社様からのお問い合わせがメイン市場であった。しかし、大幅な円安の影響もあって東京の不動産市場が大きく変わりつつある。

別物件でお問合せを頂いていたE様。バックグラウンドは海外にお持ちで、ご兄弟で日本の一等地の不動産にこれから現金で投資を進められたいとのお話を頂いていた。前述の慣習もあり、築浅投資用物件がエンドユーザーの目の触れる場所に登録される事は少ない。今回直接E様にI様からお預かりしている物件をご紹介したところ、とてもお気に召して頂け、先週購入申込を頂いた。
しかし、問題は指値が入っている事。一等地だけに指値に応じる事に後向きなI様。高額商品の為、指値を通したいE様。

鞭と飴

価格の交渉は長引き、本日に至った。I様にはご売却時に手元に残る金額の計算書が欲しいとの事で、経費、ローン残額、建物未償却残高から予想される税金を含めて計算をした内容をLINEで共有(無論、税理士では無い為、明確な言及は避けた)
E様からはお会いした時から、複数物件購入の予定があるので仲介手数料値引き交渉と言う鞭を頂いていた。最終的にはI様に少し譲歩して頂け、残りは仲介手数料の調整によりお話がまとまった。

するとE様より「私の友達も沢山投資物件探してます。藤居さん英語喋れますよね？紹介していいですか？」と、思ってもいなかった角度からの有難いお話を頂いた。「すいません。ビジネス英語はダメで、10年以上話してないので自信ないです」と話すと「皆んな日本話せるけど、英語の方が楽で、コミュニケーショ取れればok」との事だった。役立つ機会も少なかった過去の経験が少しだけ役立ちそうな雰囲気にスティーブ・ジョブズを思い出し、飴を頂いた気持ちで本日を終えた。